Pandasのresampleメソッドを活用したデータ分析

resampleメソッドの基本

Pandasのresampleメソッドは、時間データを特定の頻度で再サンプリングするための強力なツールです。これは、日次データを月次データに変換したり、逆に月次データを日次データにアップサンプリングしたりする際に便利です。

基本的な使用方法は以下の通りです:

df.resample('D').mean()

ここで、'D'は日次を意味します。他にも様々な頻度が指定できます:

  • 'M' : 月末
  • 'MS' : 月始まり
  • 'Q' : 四半期末
  • 'QS' : 四半期始まり
  • 'A' : 年末
  • 'AS' : 年始まり

また、mean()の部分は他の集計関数に置き換えることができます。例えば、sum(), min(), max(), median(), std()などです。

このように、resampleメソッドは時間データの集計に非常に便利で、データ分析において頻繁に使用されます。次のセクションでは、より詳細な使用方法を見ていきましょう。

集計期間の指定方法

Pandasのresampleメソッドでは、集計期間を自由に指定することができます。これは、resampleメソッドの引数に指定する文字列で制御されます。

以下に、よく使われる集計期間の指定方法をいくつか示します:

  • 'T' : 分
  • 'H' : 時
  • 'D' : 日
  • 'W' : 週
  • 'M' : 月末
  • 'MS' : 月始まり
  • 'Q' : 四半期末
  • 'QS' : 四半期始まり
  • 'A' : 年末
  • 'AS' : 年始まり

また、これらの文字列を組み合わせることで、より具体的な期間を指定することも可能です。例えば、'2W'を指定すると2週間ごと、'3M'を指定すると3ヶ月ごとの集計を行うことができます。

# 2週間ごとの平均値を計算
df.resample('2W').mean()

# 3ヶ月ごとの合計値を計算
df.resample('3M').sum()

このように、resampleメソッドを使うと、様々な集計期間を指定してデータ分析を行うことができます。次のセクションでは、集計方法の選択について詳しく見ていきましょう。

集計方法の選択

Pandasのresampleメソッドでは、集計方法を自由に選択することができます。これは、resampleメソッドの後に呼び出す関数で制御されます。

以下に、よく使われる集計方法をいくつか示します:

  • mean() : 平均値
  • sum() : 合計値
  • min() : 最小値
  • max() : 最大値
  • median() : 中央値
  • std() : 標準偏差

これらの関数は、resampleメソッドの後に直接呼び出すことができます。例えば、以下のコードは、日次データを月次データに変換し、各月の平均値を計算します:

df.resample('M').mean()

また、aggメソッドを使うと、複数の集計方法を同時に適用することも可能です。例えば、以下のコードは、日次データを月次データに変換し、各月の合計値、平均値、最小値、最大値を同時に計算します:

df.resample('M').agg(['sum', 'mean', 'min', 'max'])

このように、resampleメソッドを使うと、様々な集計方法を指定してデータ分析を行うことができます。次のセクションでは、自作関数の適用について詳しく見ていきましょう。

自作関数の適用

Pandasのresampleメソッドでは、自作関数を適用することも可能です。これは、resampleメソッドの後にapplyメソッドを使って行います。

以下に、自作関数を適用する例を示します:

def range_func(x):
    return x.max() - x.min()

df.resample('M').apply(range_func)

このコードは、日次データを月次データに変換し、各月のデータ範囲(最大値 – 最小値)を計算します。

また、aggメソッドを使うと、複数の自作関数を同時に適用することも可能です。例えば、以下のコードは、日次データを月次データに変換し、各月のデータ範囲と平均値を同時に計算します:

df.resample('M').agg([range_func, 'mean'])

このように、resampleメソッドを使うと、自作関数を適用してデータ分析を行うことができます。次のセクションでは、列毎に異なる集計方法の適用について詳しく見ていきましょう。

列毎に異なる集計方法の適用

Pandasのresampleメソッドでは、列毎に異なる集計方法を適用することも可能です。これは、aggメソッドの引数に列名と集計方法を対応させた辞書を渡すことで行います。

以下に、列毎に異なる集計方法を適用する例を示します:

df.resample('M').agg({'列1': 'sum', '列2': 'mean', '列3': range_func})

このコードは、日次データを月次データに変換し、’列1’は合計値、’列2’は平均値、’列3’はデータ範囲(最大値 – 最小値)を計算します。

このように、resampleメソッドとaggメソッドを組み合わせることで、列毎に異なる集計方法を適用してデータ分析を行うことができます。次のセクションでは、実践例: 条件を適用したデータ集計について詳しく見ていきましょう。

実践例: 条件を適用したデータ集計

Pandasのresampleメソッドを使うと、条件を適用したデータ集計も可能です。これは、resampleメソッドの後にapplyメソッドを使って行います。

以下に、条件を適用したデータ集計の例を示します:

def custom_func(x):
    return x[x > x.mean()].sum()

df.resample('M').apply(custom_func)

このコードは、日次データを月次データに変換し、各月のデータのうち、月平均より大きいデータの合計値を計算します。

また、aggメソッドを使うと、列毎に異なる自作関数を適用することも可能です。例えば、以下のコードは、日次データを月次データに変換し、’列1’は合計値、’列2’は平均値、’列3’はデータ範囲(最大値 – 最小値)を計算します:

df.resample('M').agg({'列1': 'sum', '列2': 'mean', '列3': custom_func})

このように、resampleメソッドを使うと、条件を適用したデータ集計を行うことができます。これにより、より詳細なデータ分析が可能になります。以上が、Pandasのresampleメソッドを活用したデータ分析の基本的な手順となります。これらの知識を活用して、自身のデータ分析をより効率的に行ってみてください。

投稿者 karaza

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