Pandas pivot_tableの基本
Pandasのpivot_table
は、データフレームのデータを再形成し、指定した軸に沿って統計を計算するための強力なツールです。以下に基本的な使用方法を示します。
import pandas as pd
# データフレームの作成
df = pd.DataFrame({
"A": ["foo", "foo", "foo", "foo", "bar", "bar", "bar", "bar"],
"B": ["one", "one", "two", "two", "one", "one", "two", "two"],
"C": ["small", "large", "large", "small", "small", "small", "large", "large"],
"D": [1, 2, 2, 3, 4, 5, 6, 7],
"E": [2, 4, 5, 5, 6, 6, 8, 9]
})
# pivot_tableの作成
pivot_df = pd.pivot_table(df, values='D', index=['A', 'B'], columns=['C'], aggfunc=np.sum)
上記のコードでは、A
とB
をインデックスとし、C
をカラムとしてD
の合計値を計算しています。aggfunc
パラメータには任意の集約関数を指定できます。このようにpivot_table
を使うと、データの集約や再形成が容易になります。次のセクションでは、pivot_table
で順序を保持する方法について説明します。
順序を保持するためのオプション
Pandasのpivot_table
では、デフォルトではカテゴリ型のデータがソートされてしまいます。しかし、元のデータの順序を保持したい場合もあります。そのためのオプションについて説明します。
# カテゴリ型のデータを作成
df['C'] = df['C'].astype('category')
# pivot_tableの作成(順序を保持)
pivot_df = pd.pivot_table(df, values='D', index=['A', 'B'], columns=['C'], aggfunc=np.sum, sort=False)
上記のコードでは、sort=False
というオプションを追加しています。これにより、pivot_table
は元のデータの順序を保持します。このオプションは、特定の順序でデータを表示したい場合に便利です。次のセクションでは、pivot_table
でのソート方法について説明します。
pivot_tableでのソート方法
Pandasのpivot_table
では、特定の列に基づいて結果をソートすることが可能です。以下にその方法を示します。
# pivot_tableの作成
pivot_df = pd.pivot_table(df, values='D', index=['A', 'B'], columns=['C'], aggfunc=np.sum)
# 'large'列でソート
sorted_df = pivot_df.sort_values(by=('D', 'large'), ascending=False)
上記のコードでは、sort_values
関数を使用してpivot_table
の結果をソートしています。by
パラメータにはソートしたい列を指定します。ascending=False
とすることで、降順にソートします。
このように、pivot_table
とsort_values
を組み合わせることで、データを柔軟に操作することが可能です。次のセクションでは、実用的な例とその解説について説明します。
実用的な例とその解説
ここでは、実際のデータセットを用いてpivot_table
の使用例とその解説を行います。
import pandas as pd
import numpy as np
# データフレームの作成
np.random.seed(0)
df = pd.DataFrame({
"A": np.random.choice(['foo', 'bar'], size=10),
"B": np.random.choice(['one', 'two'], size=10),
"C": np.random.choice(['small', 'large'], size=10),
"D": np.random.randint(1, 10, size=10),
"E": np.random.randint(1, 10, size=10)
})
# pivot_tableの作成
pivot_df = pd.pivot_table(df, values='D', index=['A', 'B'], columns=['C'], aggfunc=np.sum, fill_value=0)
# 'large'列でソート
sorted_df = pivot_df.sort_values(by=('D', 'large'), ascending=False)
print(sorted_df)
上記のコードでは、ランダムなデータを生成し、そのデータに対してpivot_table
を適用しています。そして、’large’列に基づいて結果をソートしています。
このように、pivot_table
はデータ分析において非常に有用なツールであり、データの集約や再形成を容易に行うことができます。また、sort_values
を用いることで、特定の列に基づいて結果をソートすることも可能です。これらの機能を活用することで、データ分析の幅が広がります。